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「Rakuten Open」2012  東京有明 [テニス日記]

 錦織選手は今週発表の世界ランキングで日本人初の15位となった。

 それは、先週終了した「Rakuten Open」で見事優勝し、500ポイントを得たからです。
グランドスラム大会で優勝すると2000ポイント、その下にATPマスターズ1000、ATPマスターズ500、ATPマスターズ250が有ります。今回の「Rakuten Open」はATPマスターズ500の大会です。

*錦織圭選手(世界ランキング17位・23歳)が1回戦では、添田豪選手(世界ランキング55位・28歳)に46.62.63の逆転で勝利、地元での日本人対決を制し初戦突破を決めた。
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 続く2回戦は、T・ロブレド選手(世界ランキング125位・スペイン)、57.61.60の逆転で勝利、ベスト8進出を果たした。両者は過去対戦したことがなく、今回が初対戦であった。またロブレド選手は元世界ランク5位の選手であったが怪我のため長期間にわたって休養、その後、400位台から復帰してきた。

 準々決勝では、今大会第2シードのT・ベルディフ選手(世界ランキング6位・チェコ共和国)に75.64のストレートで勝利し、この大会では日本人選手初のベスト4進出を果たした。
「1・2回戦とは打って変わって感覚がすごい良くて、何を打っても入る状況だった。バックのダウンザラインも多く使って、左右に振るのを最初から考えていた。それが最初から上手くいって、後半までいい形で試合を終わらせられた。」「今日は一番いい内容でトップ10の選手に勝てた。この緊張感のある試合の中では、今までで一番いい試合だったと思う。」と、錦織選手は頼もしく語った。

 快調に勝ち進んできた準決勝の相手は、過去に全英ベスト4、全豪準優勝のキャリアが有り、2006年世界ランキング8位になった事も有る、M・バグダティス選手(世界ランキング46位・キプロス)。過去の対戦成績は0勝3敗、錦織選手はこれまでバグダティス選手から1セットも奪ったことがなく戦前の予想では苦戦が予測されていた。しかし、今週の錦織選手は過去の対戦の結果とは無縁、一方的な試合運びで62.62のストレートで勝利、今大会日本人初の決勝進出を決めた。
 
<シングルス決勝>
 決勝の相手は準決勝で昨年の覇者である、A・マリー選手を破って波に乗っている21歳の昇り調子のM・ラオニチ選手(世界ランキング15位・カナダ)に76(5).36.60のフルセットで勝利、今大会がツアー公式戦となった1973年以降で日本人初の優勝となる快挙を成し遂げた。

 13歳から米国の名門アカデミーにテニス留学。その後も米国を拠点にツアーを転戦し、日本でプレーする機会は限られているだけに、 “ホーム”であるはずの日本では、常に重圧を感じながらプレーしていたと思います。だが、今大会は違った。準々決勝で、自らが理想とする攻撃的なテニスを貫いて世界6位のベルディハ(チェコ)を破ると完全にペースを掴んだ様で、その後の2試合は、満員の有明の観客を完全に味方につけたように、コートで躍動した。

 「初めてと言っていいほど、(日本で)ベストのテニスができた。精神的にも強くなっているという証拠だと思う」と錦織。18歳だった08年2月のツアー初優勝から4年半あまり。母国でようやくつかんだツアー2勝目には、ただの1勝にはない大きな価値があったと思います。
 試合後インタビューで、「今日の試合は100点と言いたいですね。優勝できたことは本当に嬉しいです。相手も硬さと疲れがあったと思う、これからもっとATP500やマスターズで勝てるようにしたいですね。」「今週は日本で初めてと言っていいほどのベストのテニスができた。プレーが安定してきた。リスクを負わなくても、しっかりこのレベルで勝つテニスが身に付いてきたというのは感じる。」「攻撃的に試合を運んだり、精神的なところも強くなってきていると思います。」

 さらに「でも、2009年の手術した時が1番きつかった。またテニスができるかという思いがその当時あった。ランキング100位にまた戻れるかなど、不安のまま過ごしていた。これからも体を鍛えて怪我のないテニスの生活を送れれば、もっとランキングも上がると思う。今はそれが課題です。」と、今回の活躍で世界ランキングが15位、来年のグランドスラム大会までこのランキングをキープすればドローイングが有利になり、今より更に良い結果が期待出来、結果的に世界ランキング10位位内も夢では有りませんね!楽しみです。

<他の日本選手の活躍>
*守屋宏紀選手(世界ランキング184位・22歳)が第7シードのS・ワウリンカ選手(世界ランキング16位・スイス)に57.64.46のフルセットで善戦するも敗れ、2回戦進出とはならなかった。
試合後「今は悔しいという思いが強い。相手(ワウリンカ)に対して自分のテニスが出来ていたけど、今は悔しい気持ちでいっぱいです。」、更に、昨年の全日本選手権で優勝してから1年を振り返ってと、聞かれると「今が全てのゴールではない。良くなっているという実感はあるけど、このプレーを継続してやっていけるかということだと思う。変えていく部分も必要かもしれないですけど、変わらず積み重ねていくことが大事だと思う。」としっかりと自分を見つめている感が伝わってきました。22歳の日本の有望選手だけに頑張って結果を出して欲しいですね。
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*杉田祐一選手(世界ランキング139位・24歳)がJ・シャーディ選手(世界ランキング31位・フランス)に16.57のストレートで敗れ、2回戦進出とはならなかった。
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*伊藤竜馬選手(世界ランキング66位・24歳)が第5シードのN・アルマグロ選手(世界ランキング12位・スペイン)に76(4).76(5)のストレートで勝利、シード選手を下す大金星をあげた。続く2回戦は、D・ツルスノフ(世界ランキング146位・ロシア)に5-7, 3-6のストレートで敗れ、ベスト8進出とはならなかった。
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<ダブルス決勝>
第4シードのA・ペヤ(オーストリア)/B・ソアレス(ブラジル)組が第1シードのL・パエス(インド)/R・シュティエパネック(チェコ共和国)組に6-3, 7-6 (7-5)のストレートで勝利、見事タイトルを獲得した。
 優勝したペヤ/ソアレス組は、先週行われたマレーシア・オープンでも優勝していたため、2週連続のタイトル獲得となった。敗れたパエス/シュティエパネック組は今年の全豪オープンで優勝、全米オープンでは準優勝を飾っていた。
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<豆知識>
 この大会の歴史は古く、「Japan Open」としてスタートしたのは1972年この年の優勝者は、現在のデ杯監督である坂井利朗氏で、歴代シングルスチャンピオンには、ケン・ローズウォール氏、ジョン・ニューカム氏、ロスコ・タナー氏、マニュエル・オランテス氏、アドリアーナ・パナッタ氏と懐かしい名選手の名前が続き、更に、レンドル選手、マッケンロ選手、エドバーグ選手、クーリエ選手、サンプラス選手、クライチェック選手、ヒューイット選手、フェデラー選手フェレール選手、ツォンガ選手、ナダル選手、マリー選手、各時代のトップ選手の名が刻まれている大会です。1973年から正式な世界ツアーとなってから40回記念大会と言う事で、その初回の優勝者で有るオーストラリアのケン・ローズウォール氏が奥さまとご一緒に来日しておられました。
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