中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
「意思」のこもった「生きた」ボールの返球(打ち返し方)
「身体的体力に負担を掛けず、如何にしたら最大の効果を得る戦い方が出来るか」
2010.06.19版の講習目的の2つ目です。
[2] 「意思のこもった生きた返球」(2010.09.24の続き)
前回(2010.09.24)説明した、①
上から下の腕の振りが「最大の動き」で打てる条件とは、「ベースライン付近から」で、相手からのボールのスピードや回転の威力が少なく、「充分に構えて打てる」時が好ましい。それと正反対の条件の時等に多く使われているのが、今回の②、「最小の動き」なのでしょう。
3]「生きた返球」をする為の打球条件「腕を振る幅」
②「最小の動き」
腕(ラケット)を上から下へ動かす(アンダースピン)、その中でも「最小の動き」とは?
その打ち方とは、「当てるだけ」、インパクトで「握るだけ」、「絞り込む」です。これらが、何故「上から下の振り」になるのでしょうか?
以前(2010.07.24)[1] 1) ③で説明しましたが、
「上から下の振り」、所謂、スライス打法とは実は三つの腕の動作から形成させている。
それは、①上→下、②後方→前方、③外側→内側 です。
今、傍にラケットが有ったら試してみてください。
1.イースタンフォアハンドグリップでインパクト瞬間のフォームを作ってみてください。
2.手でラケットを支えているだけの状態(手首が甲側に少し折れている)でインパクト。
3.腕は動かさず、ラケットを思い切り良く「握る」「絞り込む」。
その時の、ラケットの微妙な「動き」に注目してみてください。
*ラケットヘッドはほんのわずか「下方」へ動く。
*ラケットヘッドはほんのわずか「前方」へ動く。
*ラケットはほんのわずか「内側」へ動く。
握れば筋肉は縮み、縮めばラケットは身体に引き寄せられるのです。
以上、これが「上から下」の腕の動きで打つ、最小の動作なのです。
相手の攻撃を「しのぐ」、「かわす」時や「返す」、「コースを狙う」等、確率の高い返球をする場合に多く使われる打ち方と言えるでしょう。ゲームの中ではこのように確率の高い打ち方が回数多く出来る人が結果的には勝利を得ているケースが多く、だからこそ、私が考える、テニスゲームの「戦い方のセオリー」の中に、「高い確率の選択」が重要な項目として有るのはご納得頂けると思います。
実際ゲームの中で、皆さんがこの様な打ち方をする場面は数多く有ると思います。
当てるのが精一杯、振れる余裕がない、ラケットを振らないで返す、等々。
*ビッグサーバーのファーストサービスをリターンする時。
*相手が打ちこんで来たスピードボールや遠く走らされて身体が伸びきっている時。
*ネットプレーをしてる時、相手の打ちこんだボールをブロックする時。
*ネット近くに居て、相手コートに完全な空きが出来て、そこにボールを送り込む時。
このような場面で、大振りして簡単にミスをするようでは相手を楽させてしまいます。
ロブやロブボレーもこの打ち方で試してみてください。 では、又、次回。
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
「意思のこもった「生きた」ボールの返球(打ち返し方)
「身体的体力に負担をかけず、いかにしたら最大の効果を上げる戦い方が出来るか」
2010.06.19版の講習目的の2つ目です。
[2]意思のこもった生きた返球」(2010.8.24の続き)
前回(2010.8.24)の前項(2] ) で書いた①~⑨の3つの仕方は数多く出来る事が、
その人の技術力、技量、又は、引き出しの多さとなります。
今回はその①~⑨の中から、①のラケットと云うか「腕を振る幅」についてです。
やはりこれについても3通り、体感し出来るようになって欲しいものです。
3]「生きた返球」をする為の打球条件「腕を振る幅」
①最大の動き ②最小の動き ③その中間
これ等3通りは相手から打たれたボールの
*スピードが速いか、遅いか?
*スピン量が多いか、少ないか?
*コースが厳しいか、それ程ではないか?
*試合の流れが相手に有利か、自分に有利か?等々を見極め使い分けます。
通常*各項目前者(速い、多い、厳しい、相手に有利)の状況では、腕の振りは
最大の動きは控え、最小の動きか中間の動きを使い分けるのが賢明でしょう。
通常、皆様のプレーの中で、上から下の振りでボールを打つ時、腕の動き(ラケット
の振り)が最大の動きで打っているのを見かけることは少なく、威力あるスライスを
打つ場合、腕の動きが最大に使われておらず、中間位の動きで腕力や筋力を目一杯使い、
フォームを崩しながらも、力一杯ラケットを振り降ろしているのをよく見かけます。
①「最大の動き」(ラケットの振り幅)の打ち方とその効用
上から下の振りで、最大の腕の動き(振り幅)での「打ち方」とは、
1.ラケットの振り出し地点が出来るだけ高い処から振りだす。
(グリップエンドが肩より高く、身体から離す)
2.ラケットのヘッドスピードが、最大となる低い打点で打つ。
(膝付近かそれより低い打点)
3.引き寄せながら振り降ろし、腕が伸び切る直前から手首を解放し、ヘッドスピードを
感じながら、身体の左側へ振り切る。(振り切って打てる事が最終目標)
その「効用」とは
1.厚めに打てば、スピードがかなり出る。
2.薄めに打てば、スピードは落ちるがサイド回転量が多くなり、ボールが外に逃げる。
3.最も薄く当てれば、ネット際に落とす、ドロップショットとなる。
最大の振りでのショットはかなりの練習量と、上記、相手から打たれたボール等の状況
判断が最も大切です。頑張って練習しましょう。 では、又、次回。
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
「意思」のこもった「生きた」ボールの返球(打ち返し方)
「身体的体力に負担をかけず、いかにしたら最大の効果を上げる戦い方が出来るか」
2010.06.19版の講習目的の2つ目です。
[2]意思のこもった生きた返球」(2010.8.11の続き)
滑らかなフォームで相手にとって威力(回転・スピード)の有るボールで、嫌らしい配球で、
且つ、又、戦術や戦略に長けている相手ほど、嫌な相手はいません。
この、工夫された「意思のこもった返球」をする為には、(3)と云う数字にを意識する事は
大事。且つ、重要な事です。
2] (3)という数字の重要性・必要性。
例えば、ゲーム中では3ポイント目を取るか、取られるかでそのゲームを優位に立てるか
立てないかを大きく左右するのです。
野球で云えば、一流の投手とは、3球投げたらボールカウントが最低でも、2ストライク
1ボールの形にし、常に自分のペースで投げることが出来る人の事です。それとは逆に
二流の投手は、3球投げると何時も1ストライク2ボール以下の形になってしまう人です。
テニスも、3ポイント終了時、常に最低でも30-15でゲームメイク出来る確率の高い人は
そのゲームを取れる確率の高い人、と云えるのです。そして直後の4ポイント目の出来
次第でそのゲームを取るか否かを決定付けるのです。
更に、自分で「生きた返球」をする為の打球条件にもそれぞれ3つの仕方が有るのです。
① 腕を振る幅 1.最大の動き 2.最小の動き 3.その中間
② ボールの当て方 1.厚く 2.薄く 3.その中間
③ 手の握り 1.出来るだけ強く 2.出来るだけ弱く 3.その中間
④ 打 点 1.トップ 2.ライジング 3.トップより下
⑤ 振る方向 1.下→上 2.後ろ→前 3.上→下
⑥ 振る支点 1.手首 2.肘 3.肩
⑦ 腕を振る速度 1.もっとも速い 2.出来るだけ遅く 3.その中間
⑧ 打つ方向 1.ダウン・ザ・ライン 2.逆クロス 3.クロス
1. 凄く高いロブ 2.中ロブ 3.ロブ
⑨ ボールの長さ 1.ベースライン付近 2.コート中央より前 3.コートの中央
各項目の3.が確率の高いテニスを行う上で重要です。
これ等の組み合わせて打球した結果、トップスピンで凄くボールが跳ねる、または、
スライスで凄くボールが滑る、速いボール・厳しいコースのボールとかになるのです。
では、又次回。
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
「意思」のこもった「生きた」ボールの返球(打ち返し方)
「身体的体力に負担を掛けず、如何にしたら最大の効果を上げる戦い方が出来るか」
2010.06.19版の講習目的の2つ目です。
[2] 「意思のこもった生きた返球」(2010.7.24の続き)
1] 打ち合い方
①「打ち方」なめらかなフォームで。
②「打ち返し方」相手にとって嫌な、狙いや配球。
③「戦い方」一般的な戦術や具体的な相手に対する戦略。
これらの要素が重要です。
良いゲームをするには、これらの要素の「基本」を学び、「習得」し、それを何度も何度も
「意識して」繰り返し、その繰り返しを重ねることで身体が自然に「無意識」に反応するのです。
所謂、上級者とは、フォーム・配球・戦略等が理論的に正しく正確に表現出来、
その結果(配球)の確率が高い人の事を云うのです。
テニスレベルとは、これらの完成度の度合いです。
1ポイントを正しい「打ち返し方」で「打ち合い」、その積み重ねが1ゲーム、1セットとなるので
1ポイントの「打ち合い方」が、テニスゲームの結果を大きく左右するのです。
*単に「打ち返す」と言っても、先ず相手の観察
「どの場所から」「どんなスピードで」「どんな回転で」「何処に打ち返して来るのか」
又、「どんな戦い方をしてくるのか」、等を「観察」「推察」「予測」をするのです。
*そして、自分自身の観察
相手が打ち放ったボールを打ち返す自分の「精神的・肉体的状態」に余裕が有るのか否か
「しっかり構えて打てるか」「当てるのが精一杯なのか」更に、自分が打ち返す「場所」
「回転」「スピード」「タイミング」「何処に打ち返すか」を即座に「判断」「決定」し「実行」しな
ければなりません。その「実行(ショット)」の定義とは、自分には肉体的「負担が少なく」、
相手には「負担が大きく」、且つ、自分は「ミスが少なく」「相手にミスさせる」です。
そんな、「効果的」で「確率が高い」返球が要求されるのです。
「打ち合う」とは、互いの技術・身体的・精神的な能力や状態を観察「仕合い」、
「効果的な」最良の手段で、「確率の高い」最高の結果を得るように、総てを出し合い
互いに工夫を「仕合う」、この工夫仕合っている様は、正しく「意思のこもった生きた返球」を
し合っている事で、これこそが「試合(仕合)」の事です。
では、又、次回。
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
上からの「振り」、その「打ち返し方」
[1] 「上からの振り」 (2010.7.14から続く)
2] 打ち返し方
前回の「打ち方」と今回の「打ち返し方」には大きな違いがあります。「打ち方」とは単にフォームで有り、「打ち返し方」とは自らの意思が加味された打ち方のことです。
試合会場で良く観る光景ですが、試合前の練習で、誰の見た目にも美しいフォームで打っている選手が、終わってみたら、対戦相手の美しく無いフォームで打っていた人が勝者、なんて事はまま有ることですね。美しいフォームで打っていても、いわゆる「意思」のこもった「生きている」ボールを打ち返していない人は、試合を落とす確率は高いのです。
その「意思」とは、「どのようなタイミング」で「どのようなスピード」で「何処に打ち返すのか」を考えられていることを指します。
① 「どのようなタイミング」とは、主に打点の事で、
1. ライジング
2. トップ
3. トップより下がった処等が有り
② 「どのようなスピード」とは、主に当たりの事で、
1.厚い・薄い
2. 腕を振る速度
3. 握りの強さ等が有り、
③ 「何処に打ち返すのか」とは、プレースメントの事で,
1.相手の弱点へ
2. 空きを作れる処
3. 逆を突く等が有ります。
こんな、「意思」のこもった、生きた返球(打ち返す)を心掛けましょう。 では又、次回
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
上からの「振り」その「打ち方」
「身体的体力に負担を掛けず、如何にしたら最大の効果を上げる戦い方」
2010.06.19版の講習目的の1つ目です。
[1] 「上からの振り」 (2010.6.19参照)
1]その打ち方
① 振り(腕の)を大別すると、以下の3通り。
1.下→上 (トップスピン・ドライブ系)
2. 後方→前方 (フラット系)
3.上→下 (アンダースピン・スライス系)
② 上からの振りとは、打点の高さよりも上からラケットが振られる腕の動作の事です。
③ 上からの振りには、三つの要素から形成される、腕の動きの事です。
それは腕を 1. 上→下、
2.後方→前方、
3.外側→内側
これらの要素を加減し狙って打ち返した結果が、スライスとなって現れるのです。
何故に「上からの振り」なのか?
我が伝習会の目的は、タイトルにある「身体的体力に負担を掛けず、・・・云々」
1. 人間は加齢と共に筋力は低下します。必ず!腕を下から上に振り上げるよりも
引力に逆らわず上から下に振った方が、少ない筋力で振れる。
2. 人間は加齢と共に「おもり」という名の贅肉が付き、腕それ自体が重くなり
その重みとラケットの重みを有効利用できる。
3. 上記 ③の 3. 外側から内側 という腕の動かし方で腕を振るの事は、
外側→内側に腕を振るより少ない筋力で振ることができます。
以上が、「上からの振り」をお勧めする大きな理由です。では又、次回に
中高年のテニス(その賢い戦い方) [テニス伝習(レッスン)記]
ミドル・シニアの方々を中心に、賢い戦い方を伝え、修得してもらうためのテニス講習会、
「伝習会」も後、1講習で終了となってしまいました。
1977年前に鎌倉の由比ガ浜海岸脇に開設された、鎌倉シーサイドテニスクラブが今6月で
33年の幕を閉じてしまうからです。断腸の思いです。
「身体的体力に負担を掛けず、如何したら最大の効果を挙げる戦い方が出来るか」、
これが我が伝習会の講習目的でした。その為には、
[1] 「上からの振り」
[2] 「意思のこもった生きた返球」
[3] 「敵陣120%の攻め、自陣80%の守り」
[4] 「精神的体力を使った戦い方の修得」
[5] 多様な「戦い方」の「選択」や「工夫」の勧め
これらを含めた、私なりの考え方を今後、少しづつ書いて行きます。
皆様の、ご感想やご質問、テニスのお悩み事、何でもお寄せ下さい。
「伝習会」も後、1講習で終了となってしまいました。
1977年前に鎌倉の由比ガ浜海岸脇に開設された、鎌倉シーサイドテニスクラブが今6月で
33年の幕を閉じてしまうからです。断腸の思いです。
「身体的体力に負担を掛けず、如何したら最大の効果を挙げる戦い方が出来るか」、
これが我が伝習会の講習目的でした。その為には、
[1] 「上からの振り」
[2] 「意思のこもった生きた返球」
[3] 「敵陣120%の攻め、自陣80%の守り」
[4] 「精神的体力を使った戦い方の修得」
[5] 多様な「戦い方」の「選択」や「工夫」の勧め
これらを含めた、私なりの考え方を今後、少しづつ書いて行きます。
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